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金沢「香林居」で豊かな時間過ごし心と体を癒す1泊2日 −歴史と自然の恵みにあふれた金沢へ−

東京から新幹線で3時間でアクセスできる金沢。

金沢は自然豊かな石川県の恵みをさまざまな形でつなげ、石川県各地の伝統工芸や文化は人々の生活に息づいています。

伝統を受け継ぎ未来へと昇華させている若い才能で溢れている街です。

その街の雰囲気や取り組みに魅力を感じ、仕事をかねて金沢を訪れました。

今回の旅で大切にしたのは、豊かな自然と歴史の中で育まれた金沢の空気を感じながら、自分の心と体に心地よく流れる贅沢な時間を過ごすこと。

金沢や石川県の自然の恵みと文化を感じられるスポットを伺ってみました。

実家の神社で宮司を務めフィトテラピー(植物療法)を学んでいる私ならではの視点で選びましたので、ぜひ金沢旅行の参考にしていただけたら嬉しいです♪

PM 1:00 ホテル「香林居」

今回宿泊したホテルは金沢の中心地・香林坊にあるホテル「香林居」。

新幹線の金沢駅で下車してタクシーで10分ほどで行けるためアクセスの良さも◎。

「香林居」は「新しい金沢時間を処方する」をコンセプトに古いビルを改装したホテルで、なんといってもその美しい内観と徹底されたおもてなし、そして地元・石川県の自然の恵みを活かして処方されたさまざまなプロダクトや食事をいただけるのが最大の魅力です。

入り口に入った瞬間に漂うスギの香りに思わず深呼吸。

なんと「香林居」1階には大きな芳香蒸留機があり、白山で採れたスギを芳香蒸留水として抽出しているんです。

この芳香蒸留機から抽出した蒸留水を使用したルームスプレーや、ホテルオリジナルブランドの『Petrichor(ペトリコール)』など、ホテル内で使用されているアメニティや「香林居」オリジナル台湾茶などはこちらのショップで購入可能。

お土産にぜひお試しください♪

INFORMATION

香林居

住所:石川県金沢市片町1-1-31
サイトURL:https://www.korinkyo.com/

PM 1:15 のどぐろの釜飯が美味しい居酒屋「のど黒めし本舗いたる 本店」

ホテルに荷物を預け、お昼ご飯を食べに向かったのが「のど黒めし本舗いたる 本店」。

旅好きの知人におすすめしてもらったこちらのお店では、のどぐろの釜飯をいただくことができます。

脂の乗った炙ったのどぐろがアツアツの釜飯に乗って運ばれてきました。

食欲をそそる香ばしい香りに食欲はMAX!

食べ方は1杯目はそのままいただき、次に薬味をトッピングします。

3杯目からは濃厚なお出汁をかけてお茶漬けにしていただいたり薬味を入れたりと、箸が止まらずあっという間に完食してしまいました。

釜飯以外にものどぐろだし巻き卵もオーダー。

のどぐろの旨みがぎゅっと入ったお出汁の卵焼きは絶品です。

今回は予約なしで並ばずに入ることができましたが、混み合いそうな時間帯に伺う際には事前予約しておくと安心。

金沢といえばのどぐろ。ここでしか味わえないのどぐろの釜飯はおすすめです!

INFORMATION

のど黒めし本舗いたる 本店

住所:石川県金沢市片町2-7-5
サイトURL:http://www.itaru.ne.jp/kakinoki.htm

PM 2:00 金沢最古の神社「石浦神社」

金沢21世紀美術館のすぐ隣に鎮座する「石浦神社」。

古墳時代に創建された金沢最古の神社として、この地をお護りしている神社です。

参拝の前には手水舎にて清めてからお参りをするのがマナー。

その手水舎は色鮮やかなお花の花手水がなんとも美しく、心もさらに清められたような気がします。

また、杓(しゃく)には漢字1文字が書かれており、ご自身がご縁を結びたい想いを杓に込めて清めればもうお参りの準備は万端です!

石浦神社のご祭神にご挨拶をしたあとはおみくじを引いたり、絵馬を書いたり。

境内にはたくさんの写真スポットがあるので、参拝の記念に思い思いおみくじや絵馬をかけて写真に収めてみてはいかがでしょうか?

「きまちゃん」というこちらのお社のキャラクターがなんともかわいらしい♡

お守りや絵馬、御朱印帳などさまざまな授与品には「きまちゃん」があしらわれています。

たとえば、カラフルで色鮮やかな水玉模様が数多く取り揃えられた石浦神社の総合御守は、お守りをお受けすると小さな水晶の石をお渡ししてくださいます。

お守りとともにお財布などに入れて常に身につけられる工夫がなされているのが嬉しいですよね ♪

こちらのキャラクターは石浦神社の宮司さまの奥さまが考案されたそう。

「何事も丸く決まりますよう、誰もが笑顔になりますよう」というご神徳に由来しています。

ポップでかわいらしい「きまちゃん」のお守りは参拝の記念におすすめです。

INFORMATION

石浦神社

住所:石川県金沢市本多町3-1-30
サイトURL:https://www.ishiura.jp/

PM 3:00 兼六園の中にある「金澤神社」

つづいて兼六園の中にある「金澤神社」を参拝。

金澤神社は、加賀藩の11代藩主・前田治脩が兼六園のなかに藩校を建てた際、その鎮守社として創建されました。

学問の神様であり前田家の先祖でもある菅原道真公をご祭神とし、藩主が兼六園散策の折に領内の平和を祈願したように前田家とゆかりの深い神社。

お参りをしたあとにこちらの「結び守り」を受けました。

このお守りは金沢の津田水引折型と金沢美術工芸大学の学生さんによって製作されたもので、金沢の地名の由来である金城霊沢の湧水で5円玉を洗い清め、願いを込めながら水引を結ぶことで願いを叶えるというお守りです。

石川県の伝統工芸と地元の学生が地元の神社のお守りを製作するというプロジェクトに共感し、その素敵な取り組みも含めて参拝した証に願いを込めたこちらの「結びお守り」は参拝の記念にもなり特別なお守りになりました。

そして、境内を出ると蓮の花が美しい池があります。

放生池というこちらの池の蓮の花が見事!

神社と合わせてぜひチェックしてみてください♪

INFORMATION

金澤神社

住所:石川県金沢市兼六町1-3
サイトURL: https://kanazawa-jj.or.jp/

PM 4:00 必ず行きたい「ひがし茶屋街」

金沢の風情ある街並みを体感するのにうってつけのスポットが「ひがし茶屋街」。

かつて芸妓遊びができるお茶屋さんが軒を連ねる茶屋街として賑わっていたこの一帯。

現在は重要伝統的建造物群保存地区として当時の建物をそのままにリノベーションされたお土産屋さんや飲食店が立ち並ぶ金沢を代表する観光地になりました。

まるで映画のセットのような昔ながらの街並みはどこを切り取っても絵になります。

(特に写真1枚目のこの柳の木の下は「ひがし茶屋街」らしい写真が撮れるスポットの一つ!ぜひ思い思いの記念写真を撮ってみてください♪)

そぞろ歩きだけでもよし、気まぐれにお土産店に入ってみるもよし、甘味処でひと休憩もよし。

ただし食べ歩き禁止エリアがあり、ほとんどのお店が17時に閉まってしまうため、観光で伺う際には時間に余裕を持って楽しんでくださいね♪

INFORMATION

ひがし茶屋街

PM 4:30 伝統工芸の「今」に触れられる「縁煌 enishira」

こちらは「ひがし茶屋街」にある工芸品のギャラリー「縁煌 enishira」。

金沢を中心に北陸三県の工芸作家が手がけるクラフト工芸品を扱うお店です。

こちらの店舗は店内が撮影禁止だったため内観の写真はないのですが、今回の旅では他にも工芸品を扱うギャラリーを訪れました。

(どちらも店内や作品の撮影が禁止されていたためご紹介はまた別の機会に)

金沢はなんといっても伝統工芸の街。

そして多くの職人が工芸技術を次世代に繋げる活動が盛んに行われており、「縁煌 enishira」のように、それぞれのギャラリーにはその伝統工芸技術を次世代に繋げる洗練されていて革新的な作品に巡り合うことができます。

「ひがし茶屋街」を歩いているだけでも数多くの工芸品のギャラリーやお土産屋さんがあるので、ぜひ伝統工芸の「今」に触れ、ご自身の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?

INFORMATION

縁煌

PM 5:30 ホテル「香林居」

街歩きをしたあとはホテルでゆったり。

今回宿泊したのは「香林居」のハイフロアスイートのシティビューの一室。

部屋の中には白い大きなバスタブがあり、大きな窓からは街並みと金沢城跡の公園の自然が一望できます。

(バスタブに入るとちょうど金沢城に向くよう設計されているのだとか!)

「香林居」オリジナルブレンドの台湾茶をホテルオリジナルの九谷焼の湯呑みに注ぎ、お茶菓子とともにいただきながらゆっくりと過ごすリラックスタイムは至福のひとときでした。

アメニティは「香林居」のオリジナルアメニティブランド『Petrichor(ペトリコール)』。

白山の雪解け水を使用し、金沢で製造・販売された地産地消のアメニティブランドです。

石油由来の成分は一切使用せず、天然の精油を使った心も体も優しく洗い上げてくれます。

こちらのプロダクトがあまりにも気に入ったのでお土産に購入したほど♡

ホテルの1階で量り売りで売られているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

やわらかい弧を描いた曲線と無機質なコンクリートの壁に大きな窓から差し込む優しい日の光と揺れ動く白いカーテン。

インテリアはモダンであるのに不思議と居心地の良さを感じさせてくれます。

インテリアは「香林居」の建物の前身である眞美堂ビルの印象的なアーチのファサードからインスピレーションを得ており、ホテル全体の空間演出にも一貫してこちらのモチーフが使われています。

お部屋にはテレビがないかわりにプロジェクターが備え付けられていました。

夜に大きな窓のカーテンに好きな映像を映せるのも穏やかな時間の過ごし方を提案してくれているようで嬉しいおもてなしですよね。

ゆったりと時間を過ごすことができて久々にリラックスできました。

こちらはホテルの2階にあるロビー。

チェックインの際にはこちらのロビーで九谷焼の美しいお茶碗で金木犀のお茶をいただきながら館内の説明を受けます。

ホテル内では珍しいアイソレーションタンクの中で1時間ほど浮遊して瞑想するプログラムや、プライベート空間で楽しめるルーフトップサウナ&バスを利用することも可能。(こちらは事前予約制)

このホテルでしか体験できないリラクゼーションをぜひ体験してみてください!

ロビーではオリジナルドリンクをいただきながら思い思いの時間を過ごすこともできます。

こちらでゆったり過ごしていたら、「香林居」の全てが詰まった冊子を発見。

ホテルのコンセプトや思いに触れられるので興味がある方はぜひご一読ください♪

AM 8:00 朝食は「karch」で

朝食はホテルの地下1階にあるタイワニーズキュイジーヌ「karch」にて台湾粥をいただきました。

コースの最初は濃厚な豆乳が出され、眠っていた胃を徐々に覚ましていきます。

お粥は薬膳鶏粥・干し貝柱の豆漿粥・旬野菜の雑穀粥の3種類から好きなものを1つ選ぶことができます。

付け合わせのお野菜や漬物を混ぜながらいただく優しいお粥に舌鼓♪

地元の加賀野菜や季節の雲呑包、のと豚角煮の饅頭がぜいたくに入った蒸籠蒸しもいただきました。

朝食の締めは自家製のきび砂糖生姜のシロップをかけたシンプルな豆花。

ボリュームがありながらも寝起きの体にやさしく届いていく素敵なコースに大満足でした。

ちなみに、こちらで出されるお野菜や薬膳粥に使われる黒米は「karch」の店主の方が完全無農薬栽培で石川県内で手植え・手刈りをしたもの。

朝から心にも体にも優しく温かな台湾朝食をゆっくりいただけるのは、ここ「香林居」に宿泊した方だけが体感できる贅沢な時間です。

INFORMATION

タイワニーズキュイジーヌ「karch」

朝食を食べたあとはお部屋でゆっくり。

チェックアウトは12時までなので、こうしてお部屋で過ごすのもいいですよね。

この館内着は「ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)」のデザイナー村田晴信氏が手がけたもの。

装いを通じて宿泊者がホテルの世界観に没入できるようデザインしたそう。

チュニックのようなセットアップにどこか民族衣装のような印象を与える紐を結ぶデザインがとても美しく、着心地がとてもなめらかで心地よく、洗練されたリラックスウエアでした。

お部屋にはホテルスタッフの方おすすめスポットが紹介された近隣マップをQRコードから読み取ることができます。

Googleマップに直接つながるシステムになっているため、そのまま街歩きに行けるのが嬉しいポイント♪

地元を知り尽くしたホテルの方がおすすめするスポットはきっと間違いないはず!と今回の旅の観光の参考にさせていただきました。

細やかなホスピタリティが滞在時間を快適に心地よくさせてくれた素敵なホテルです。

ぜひ金沢にお越しの際は「香林居」に足を運んでみてください。

PM 0:30 金沢を代表するお社「尾山神社」

ホテルをチェックアウトして向かったのが「尾山神社」。

加賀藩最初の藩主である前田利家公と彼の正室(奥様)であるお松の方をお祀りし、金沢を代表するお社の一社です。

なんといっても有名なのが、神社の鳥居の奥にあるステンドグラスの神門(しんもん)。

和漢洋の3様式を取り入れた斬新なデザインは前田家の威厳を表し、伝統を守りつつ新しいものを取り入れる金沢の人々の気風を感じさせます。

現在こちらの神門は国の重要文化財に指定されており、まさに金沢の文化と歴史を象徴する建造物として人々の心に根付いています。

大きな池や大きな木々が生い茂る豊かな自然を有した境内は心も清々しい気持ちになること間違いなし!

金沢に訪れた際にはぜひともお参りしたい神社です。

INFORMATION

尾山神社

住所:石川県金沢市尾山町11-1
サイトURL: http://www.oyama-jinja.or.jp/

PM 1:30 フィトテラピーの魅力に触れられる「PHYTO soixante-deux」

フィトテラピスト(植物療法士)の私が今回の金沢旅行で訪れることを楽しみにしていたのが、フィトテラピーサロン「PHYTO soixante-deux」。

植物療法士の林雅子さんが手がけるお店で、壁の棚一面にはハーブや精油などがびっしりと置かれた夢のような素敵な空間が広がります。

お店の方に自身の体調や現在の体調を相談すると自分に合ったオリジナルブレンドのハーブティーを選んでもらえるので、ぜひお店を訪れた際にはご相談してみてください♪

「PHYTO soixante-deux」で扱っているフィトプロダクトの多くは地元石川県で採れる植物を使用。

白山の山麓で採れたヒバの樹皮から作られた精油は、香りを嗅ぐだけで深い呼吸ができまるで森林浴をしているような心地よさと鎮静効果をもたらしてくれます。

定期的にハーブや精油に関するワークショップの開催や、コンサルテーション(オンラインも可能)とそれに伴うパーソナルなハーブや精油の処方も行っている「PHYTO soixante-deux」。

土地に根ざした自然の恵みを体に取り入れたり触れたりすることは、旅の醍醐味でもあり、ご自身の心と体に向き合う特別な時間ですよね。

心踊る素敵な店内にも癒されること間違いなし。

まだまだ日本でも数少ないフィトテラピーサロン。

「PHYTO soixante-deux」でフィトテラピーの魅力を身近に感じていただきたい!

INFORMATION

PHYTO soixante-deux

住所:石川県金沢市香林坊2-12-36
サイトURL: https://phyto62.com/

PM 3:00 終わりに「金沢駅」

金沢1泊2日の旅はいかがでしたか?

短い滞在でしたが、金沢の地でしか感じられない自然の恵みや歴史・伝統を感じ、心と体が癒された旅になりました。

観光地を巡りながらも、北陸の大地が育んだ豊かな自然遺産を地産地消している金沢のさまざまな取り組みにも触れることができる金沢。

次の週末はぜひ金沢に遊びに行ってみてはいかがでしょうか?

MUSE

この記事を書いたライターのプロフィール画像
Mutsuko宮司/ メディカルフィトアドバイザー/ ライター

幼い頃からフランスに憧れ、 大学ではフランス語を専攻。 実家の神社で宮司を務める側、国内外に旅行に出かけ、現地の暮らしや文化に触れ合うゆったりした旅が好き。 フィトテラ...

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